IGOR講座

 

マクロ編(1)

 

まずはIgorにもとから入っているマクロを使ってみましょう。

 

Igorのフォルダーの「Example」の中に、Igorにもとから入っているマクロがあります。

Windowのスタート」→「すべてのプログラム」→「Igor Pro」→「Igor Pro Folders」→「Examples

 

(例1)Multi-peak fit

複数のガウス関数でデータにFittingさせるマクロです。けっこう使えます。

Examples」→「Curve Fitting」→「Multi-peak fit.pxp」で立ち上げます。

 

・使い方

「メニューバー」→「Macro」→「CreateFitSetupPanel」で、以下のようなパネルがでてきます。

 

手順

@ yデータを選びます。(「my y data」というファイルがデフォルトで入っています。)

A       xデータを選びます。(「my x data」というファイルがデフォルトで入っています。)

B       set」を押します。

C       graph」を押します。

そうすると、次のようなグラフがでてきます。

 

 

赤い点がデータで、青い線が、これからフィットする関数です。

 

さらにここで、Bの「set」を押します。すると、以下の画面のようになります。

 

 

このように、自動的に、Fitting前の初期値が決定されます。(これがこのマクロのけっこうすごいところです。自分で書くと、こうきれいには初期値を自動で決めることができない。)

     初期値が気に入らない場合や、Fittingするガウス関数の数を変えたいときは、手動で変更することができます。パネルの「initial values」のところに、自動的に決められた初期変数がかかれているので、そこの値をいじってみてください。「initial values」の1行目の「For peak # of □」 のところで、□個のガウス関数の○番目の関数のデータを決めることができます。□を変更すると、フィットするガウス関数の数そのものを変更することができます。

 

ここで、パネルの一番下の「Do it」を押すと、Fittingが開始されます。

その結果、こうなります。

 

 

これでフィット完了です。

ここで、パネルの「initial values」のところに、フィットした関数のパラメータがかかれています。「initial values」の1行目の「For peak # of □」 のところで、□個のガウス関数の○番目の関数のデータを見ることができます。

 

 

・マクロについて

ではこれがどういうマクロでかかれているのかを見てみましょう。

マクロは、「Procedure Window」というところに書きます。

「メニューバー」→「Windows」→「Procedure Window

か、あるいはCtrl+Mでこのウィンドウが開きます。

 

この「Procedure Window」には、以下のようにかかれています。

 

#pragma rtGlobals=1                // Use modern global access method.

#include <Multi-peak fitting 1.3>

 

1行目は特に意味はありません。

2行目は、「Multi-peak fitting 1.3.ipf」というマクロのファイルをロードせよ(includeせよ)、という意味です。

 

このような、「includeファイル」はIgorのフォルダーの中にまとめて入っています。

Igor Pro Folders」→「WaveMetrics Procedures」→「Analysis」→「Peak Fitting」→「Multi-peak fitting 1.3.ipf

 

このipfファイルをダブルクリックするか、Igor上にドラッグ&ドロップすると、このマクロが見ることができます。

 

(例2)その他

Examples」フォルダーにはその他にもいろいろマクロやグラフィックのデモが入っているので、いろいろ遊んでみてください。