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2005年12月18日

シーレ展

週末は、ノイエギャラリーのシーレ展へ行ってきた。

ノイエギャラリーは、メトロポリタン美術館のすぐそばにある小さい美術館で、主にドイツ~ウィーンの、分離派・表現主義・バウハウスあたりを収蔵する。展示は少し貴族趣味が入ってて、異常に高い位置に絵が展示されてあったりして見づらかったりもするのだが、コレクション自体のセンスは非常に優れている。

シーレは、表現主義の代表的な画家。1890年生まれー1918年没、享年28歳。(って今の僕の年齢やん!)今回はこのシーレを中心にした展示。とくにデッサンの展示がすばらしかった。

シーレには人物画のデッサンが多いが、その特徴は、
(1)不自然な姿勢
(2)強い輪郭線
(3)ムラの強い彩色

線は、鉛筆で、常に同じ強さで一気に描かれている。そのために、不自然な姿勢であるが故に出てくる特徴的な体の線が、際立って見え、絵に緊張感とダイナミズムを生じさせてる。

このデッサンの上に、彼独特のムラの強い彩色、パッチ的な塗りにより、肌の質感を出している。色彩的には、赤と緑という補色の関係にある色の並置などにより、立体感をだしている。

と、書いてみたものの、なんでこんなにシーレの彩色が理不尽なほど質感をもっているのか、じつのところ僕には論理的にうまく説明できない。ちょちょ、っと色を付けるだけであり得ないぐらい絵がイキイキとしてくるのである。ほとんど魔法だね。


Schiele1.jpgSchiele2.jpgSchiele3.jpg

▲ 左から、Mother and Child (1910)、Kneling Semi-nude (1917)、Friendship (1913)

投稿者 sfujisawa : 2005年12月18日 22:46

コメント

ノイエにはクリムトの大作がありますよね。大好きでした。うらやましいです。

投稿者 gaya : 2005年12月19日 11:14

今回は、シーレのみの展示だったので、クリムトは見あたらなかったです。。でも、ノイエの入場料の $15 は、ちょっと高めですね。。

投稿者 しげ : 2005年12月19日 22:34

あら、そうでしたか。ノイエのシーレ展は私も2年半ほど前に行ったのですが、おそらく今回の展示の方が大規模だったということなんでしょうね。
ところでNYはストで大変なことになっていますね。

投稿者 gaya : 2005年12月21日 17:53

そうなんですよね。これでは週末にマンハッタンに遊びに行けないですね。。

投稿者 しげ : 2005年12月22日 00:01

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