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2005年08月30日

Nature Neurosci 9月号(2)

Neural codes for perceptual discrimination in primary
somatosensory cortex

Rogelio Luna, Adrian Hernandez, Carlos D Brody & Ranulfo Romo

Romo のグループ。彼らの、vibration刺激のfrequency descrimination taskを用いた一連の研究(RomoのNRNとか参考)の続報。サルの指にバイブレーターを当てて、まず周波数f1の振動刺激をあたえて、少し時間をおいて(3s)、次に周波数f2の振動刺激を与えて、f1とf2の振動のどちらの周波数が高かったかを判断させる課題。このとき、primary somatosensory cortexでは、刺激の周波数にロックして発火する細胞が観察されるが(RomoのPNAS200とか)、ここでの発火が、どのようにコードされて、最終的なdescriminationに用いられるか、というところに焦点をあてた、データ解析論文。ISI、平均発火率、発火数、バースト率、バースト数などの量を解析してみたが、結局、250msのtime windowで区切ったときの総発火数の曲線が、もっとも行動曲線に近い、という結論。つまり、一次体性感覚野での250ms程度の時間区間での発火数の和が、(より高次の皮質で)descriminationの判断に使われるというのが彼らの推論。

Neural basis of auditory-induced shifts in visual time-order perception

John J McDonald, Wolfgang A Teder-Salejarvi, Francesco Di Russo & Steven A Hillyard

ヒト、event-ralated potentials。左右に電球がひとつずつあって、どちらが先に光ったかを判定するtask。ここで、それぞれの電球の下にはスピーカーがセットしてある。電球が光るまえに、どちらかのスピーカー(たとえば右スピーカー)の音を鳴らした場合、左右の電球が同時に光ったとしても、ヒトは右の電球が先に光ったと感じるらしい。これを「auditory-induced shifts in visual time-order perception」といっているのだが、このときのERPを測定した実験。音刺激が存在したとき、後頭部でのERPのピークの時間は変わらないが、ピークの大きさが変化する、という結果。

投稿者 sfujisawa : 2005年08月30日 22:05

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