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2005年11月03日
Nature Neurosci 11月号 追記
昨日の ripple 論文、ギューリーが N&V を書いてたんですね。(pooneil さんのエントリを見てはじめて気づきました。。)まあ確かに、ギューリーにとってはハマリ論文ですね。。
さっそく読んでみました。このN&Vでは ripple と consolidationとの関連について焦点があてられているみたいですね。。
① ripple が休憩中/睡眠中(NREM)に生じること、② 睡眠前の経験(行動課題)によって ripple が shape されること(※)、③ ripple は海馬で発生して、周辺皮質(ECなど)に伝播すること、などから、(状況証拠的に)ripple は睡眠中の memory consolidation に対してなんらかの役割(たとえば、機能的 neuronal assembly の形成など)があるのではないか、と考えられている。
で、今回の論文では、スライス系で、シナプス可塑性と ripple が絡んでいるよー、
という話の流れのNews&Viewsみたいでした。
もっとも、今回の論文では、シナプス可塑性を生じさせる(ぐらい強い)刺激でrippleが発生した、という報告なので、シナプス可塑性と ripple の生成とはパラレルな話なのですが、まあでも、その関連性を示唆するデータということで面白いのでしょう。
(※) ギューリーの N&V では、ここで Wilson&McNaughton Science 1994 の論文を参照してました。行動課題中に、spike の correlation が高かった Place cell のペア(つまりplace filed が overlap している place cell の pair)は、その課題後の睡眠中でも(課題前の睡眠に比べて)spike の correlation が高い、ということを示した、あの有名な論文。
ん?あの論文に ripple のことなんて書いてあったっけ?、と思って読み返してみたところ、確かに後ろの方に書いてました。「correlation は ripple 中の方が、ripple 外のときよりも有意に高い」らしいです。(でも、課題前の睡眠での ripple と、課題後の睡眠での ripple での違いまではこの論文では調べてないようです。)
投稿者 sfujisawa : 2005年11月03日 19:36
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