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2005年12月04日

PS1

今日朝、起きて外に出てみると、雪が積もってた。15cmぐらい。初雪ですよ。駐車場(屋根なし)においてある車が雪をかぶって埋もれていた。雪かきして車を取り出すがめんどくさかったので、バスでマンハッタンの美術館にでも行くことにする。

今日は、Queens にある「PS1現代美術館」に行ってみる。ホイットニー美術館は、既に評価の固まっている現代作家の展示を行うのに対し、PS1はまだ評価の固まっていない現代作家の展示を行う。

現代美術の楽しみのひとつは、自分の想定外の度肝を抜かれるような作品に出会える可能性がある、ということ。逆に、評価が固まってないぶん、ハズレも多い。

で、PS1は今回始めていったみたのだが、期待していたのよりもかなり良かった。作家も才能ある人が多かったし、キュレーションもしっかりしてた。トイレにまでビデオ作品を設置するこだわり様。これは常連になりそうな感じ。

展示も多種多彩で飽きなかった。以下、面白かった展示。

Woman of Many Faces: Isabelle Huppert

Isabelle Huppert というのは、フランスの有名な女優(らしい)。写真展示というと、普通はひとりの写真家が撮った写真を並べるが、この展示では、被写体のほうが Isabelle Huppert ひとりで、写真家は複数、というもの。Isabelle Huppert というひとりの女性を、複数の写真家の目から切り出して、その内面を浮かび上がらせようという企画。100枚以上の中~大型の写真が展示室に飾られていてけっこう圧巻。この展示では、Isabelle Huppert は、油断のない、女優としての顔として写真に写っている。写真家との間に緊張感のある距離を保ったまま、しかし、被写体の内面の何かを描き出そうとしている、というところが実に面白かった。

Jon Kessler:The Palace at 4 A.M.

展示室には怪しげな機械仕掛けの人形やら、自走式のビデオカメラやら、テレビなどが大量に設置してある。ビデオカメラたちは、ぐるぐる回りながらその機械仕掛けの人形などを収録し、テレビがそれをリアルタイムで映し出す、という作品。こう文章にしてみると何が面白いのか全く伝わらないと思うが、しかしこの展示はすばらしかった。圧倒的。そのうち日本でも展示があるかもですね。

  *    *    *

さて、帰りはバスを間違えて大変だった。いつもと同じバスに乗ったつもりなのだが、バスは、わが町 Fort Lee を通過して、ハイウェイに乗って、内陸部の方へ突っ走っていく。これはやばいと思って、途中で下車したものの、下車した場所はけっこう郊外の閑散としたところ。Fort Lee 行きのバス停を見つけるのに、20分ほど雪道を歩くはめになった。寒かったー。。(いろんな意味で)

ps1.jpg

▲ PS1現代美術館。小学校の校舎を改築したもので、けっこう趣がある。

投稿者 sfujisawa : 2005年12月04日 23:09

コメント

A nice comparison to western world

投稿者 Geta Shr [TypeKey Profile Page] : 2021年02月26日 08:07

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